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「パンと牛乳は今すぐやめなさい!」要約|パンと牛乳が体に与える悪影響とやめるべき理由とは?

本の基本情報

「パンと牛乳は今すぐやめなさい!」要約|パンと牛乳が体に与える悪影響とやめるべき理由とは?
ジャンル 健康・医療
著者 内山葉子
出版社 マキノ出版
出版日 2017年09月16日
評価
総合

4.2

革新性

4.5

明瞭性

4.0

応用性

3.7

著者プロフィール

内山葉子

関西医科大学卒業。大学病院・総合病院で腎臓内科・循環器・内分泌を専門に臨床・研究を行った後、福岡県北九州市で葉子クリニックを開設、院長を務める。医学博士、総合内科専門医、腎臓内科専門医、ホメオパシー専門医。全人的な医療に基づき、自然医療や漢方・機能性食品などの補完・代替医療と西洋医学、心のケアなどを統合的に行い、さまざまな分野の難治性の疾患の診療を行う

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784837613107

本書の要点

  • パンに含まれるグルテンは、消化が難しく腸に負担をかけるため、さまざまな健康問題(下痢、アレルギー、精神的な不調など)の原因になる可能性があります。さらに、グルテンに対する抗体が体の正常な組織を攻撃することがあるため、慢性的な体調不良を引き起こします。
  • 牛乳にはカゼインというタンパク質が含まれており、これも消化されにくく、腸に炎症を引き起こすことがあります。カゼインの影響で鼻炎、頭痛、腹痛などの症状が発生する可能性が高く、日本人の約80%は乳糖不耐症のため、牛乳を飲むことで消化不良を起こしやすいとされています​。
  • 牛乳を飲むと骨が強くなるという一般的な認識は誤りであり、実際にはカルシウムの吸収がうまくいかず、逆に骨からカルシウムが溶け出すことがあるため、骨折のリスクが高まることが研究で示されています​。
  • パンや牛乳には中毒性があり、それらを摂取すると一時的に快感をもたらすエキソルフィンという物質が放出されるため、依存しやすく、健康に悪影響があると分かっていてもなかなかやめられない傾向があります​。

パンと牛乳が体に与える悪影響とは

パンと牛乳が健康に悪いとされる理由には、主にグルテンとカゼインの影響があります。これらの成分は、消化しにくく腸に負担をかけるため、さまざまな不調を引き起こす原因となることが指摘されています。さらに、グルテンやカゼインが体内でどのような悪影響を与えるのか、具体例を挙げて解説していきます。

グルテンが引き起こす健康問題

グルテンは小麦に含まれるタンパク質で、パンやパスタのモチモチした食感を生み出します。しかし、消化が難しく、腸内に残りやすいのが問題です。消化しきれないグルテンは、腸の壁にダメージを与え、体が異物と判断して免疫反応を引き起こします。その結果、下痢、腹痛、アレルギー、さらには精神的な問題を引き起こすこともあるのです。

免疫反応が過剰になると、グルテンに似た構造を持つ人体の組織も攻撃対象になります。これが、腸や神経系に影響を与え、慢性的な疲労や集中力の低下などの症状につながります。実際に、テニス選手のノバク・ジョコビッチもグルテンをやめることでパフォーマンスが大きく改善したことが知られています。このことからも、グルテンの影響がいかに深刻かがわかりますよね。

パンに含まれる添加物の危険性

一般的な食パンには、グルテン以外にもさまざまな添加物が含まれています。たとえば、糖類、マーガリン、乳化剤などがその代表です。これらの成分は、体に悪影響を与えるだけでなく、消化の過程で腸に負担をかけることが知られています。特に、糖質は血糖値を急激に上げ、糖尿病や肥満のリスクを高める原因になります。

マーガリンに含まれるトランス脂肪酸は、心筋梗塞や脳卒中のリスクを増加させることが科学的に証明されています。また、添加物の影響で、体内での栄養の吸収が妨げられ、長期的な健康被害につながることもあります。パンの成分を知ることで、私たちの食生活に潜むリスクに気づくことができるでしょう。

牛乳のカゼインとその消化問題

牛乳にはカゼインという消化しにくいタンパク質が含まれています。このカゼインは、腸内で分解されにくく、腸に炎症を引き起こします。その結果、鼻炎や頭痛、肌荒れなどの症状が現れることがあります。カゼインが腸内に長く留まることで、腸壁がダメージを受け、栄養の吸収が妨げられることもあります。

さらに、日本人の約80%が乳糖不耐症と言われており、乳糖を分解する酵素が不足しているため、牛乳を飲むと消化不良を起こしやすいのです。このことからも、カゼインの摂取が体にどれだけ負担をかけるかが理解できるでしょう。健康を守るためには、牛乳の代わりに他の飲み物を選ぶことを検討する価値がありそうですね。

牛乳が骨に与える意外な影響

牛乳は「カルシウムが豊富で骨に良い」というイメージがありますが、実際にはその逆の影響があることが研究で明らかになっています。スウェーデンの大規模な研究によると、牛乳を多く摂取する人ほど骨折のリスクが高まり、寿命が短くなる傾向が見られました。この現象は、牛乳のカルシウムが体内で効果的に利用されず、骨からカルシウムが溶け出すことが原因とされています。

牛乳を飲み続けることで、むしろ骨が弱くなり、骨粗しょう症のリスクが高まることが懸念されています。こうしたデータを知ると、「牛乳が健康に良い」という常識がいかに誤解されていたかがわかります。健康的な骨のためには、牛乳以外のカルシウム源を取り入れることが推奨されます。

パンと牛乳をやめるべき理由

パンと牛乳をやめる理由には多くの科学的根拠があります。主な理由は、これらの食品が体に負担をかける成分を含んでいることです。特に、グルテンやカゼインが原因で体調不良を引き起こすことが多いと言われています。具体的な影響やそのメカニズムについて詳しく解説していきます。

パンをやめると起こる身体の変化

パンを食べるのをやめることで、体にさまざまな変化が起こります。特にグルテンを摂取しないことが、腸の健康に大きな影響を与えます。腸は第二の脳とも呼ばれ、体全体の調子に大きく関与しています。グルテンが消化されにくいことから、腸内で炎症を引き起こし、消化不良や腹痛、ガスなどの不快な症状を誘発します。

さらに、パンには糖質や添加物も多く含まれており、これらが血糖値を急激に上昇させ、インスリンの過剰分泌を引き起こします。血糖値の乱高下が続くと、疲れやすくなったり、集中力が低下したりする原因になります。これらの影響を避けるためにも、パンをやめて米や玄米などの他の主食に切り替えることが効果的ですよ。

牛乳をやめると健康が劇的に改善する理由

牛乳をやめると、多くの人が体調の変化を実感します。牛乳に含まれるカゼインは消化されにくいタンパク質で、腸内に長く留まることで腸壁を刺激します。これにより、腸のバリア機能が低下し、全身に炎症が広がることが考えられます。このような腸内環境の悪化が原因で、アレルギーや鼻炎、肌荒れが引き起こされるのです。

さらに、日本人の多くは乳糖不耐症で、乳糖を分解する酵素が不足しています。そのため、牛乳を飲むと消化不良を起こしやすく、お腹が張ったり、下痢をしたりすることがよくあります。牛乳をやめることで、腸の健康が回復し、これらの不快な症状が軽減されるケースが多いんですよ。

グルテンフリー生活がもたらす効果

グルテンフリー生活を実践すると、身体能力や精神状態が大きく改善することが期待されます。たとえば、テニスの世界的選手であるノバク・ジョコビッチ選手は、グルテンをやめることで持久力が増し、試合中に息切れすることがなくなったそうです。彼の例は、グルテンが身体にどれだけの負担をかけていたかを如実に示しています。

また、グルテンフリーの食事を続けることで、腸内環境が整い、アレルギーや皮膚のトラブルも軽減されることが報告されています。これにより、日常生活での不快感が減り、より集中力のある状態で仕事や趣味に取り組むことができるでしょう。体の軽さや心の安定感を実感できることは、グルテンフリー生活の大きな魅力と言えますね。

パンと牛乳の中毒性とその仕組み

パンと牛乳には、ただの食欲を超える「中毒性」があるとされています。これは、グルテンやカゼインに含まれる特定の物質が、脳に快楽をもたらすためです。これらの成分がどのようにして人々を依存させ、健康を害するのかを詳しく見ていきましょう。

グルテンとカゼインによる依存症の仕組み

グルテンとカゼインは、体内で「エキソルフィン」と呼ばれる物質に変わります。このエキソルフィンは、モルヒネのように脳に快楽をもたらす作用を持っています。そのため、パンや牛乳を食べると、一瞬幸せな気持ちになるのです。しかし、これは短期的な効果であり、その後に不快な症状がやってきます。たとえば、肌荒れ、アレルギー、頭痛、消化不良などが起こることが多いです。

この依存性の強さが問題です。多くの人は、パンや牛乳を食べた後に不調を感じても、またその快楽を求めて摂取してしまいます。これがいわゆる「中毒状態」です。現代社会では、安価で手に入りやすいパンや乳製品が至る所にあるため、依存から抜け出すのが難しくなっているのです。この循環が、知らず知らずのうちに健康を害する原因になっているんですよ。

食生活の見直しで中毒から脱却する方法

パンと牛乳の中毒から脱却するためには、まずは意識的に食生活を見直すことが大切です。最初のステップとして、パンを玄米や雑穀に、牛乳を豆乳やアーモンドミルクに変えるなど、健康的な代替品を取り入れることが効果的です。食材の選択を変えるだけでも、体内の炎症を抑え、体調が改善することが期待できます。

中毒から抜け出すためには、完全にパンや牛乳を断つのではなく、少しずつ量を減らしていくことが重要です。たとえば、朝食のパンを一部ご飯に切り替えるなど、無理のない範囲での実践が推奨されます。また、体に良い食材を積極的に取り入れることで、自然と依存心が薄れていくでしょう。これによって、より健康的なライフスタイルを手に入れることができるのです。

中毒性を利用した食品産業の実態

食品業界は、グルテンやカゼインの中毒性を知っているがゆえに、それを利用して商品を作っています。パンや乳製品の多くは、より強い依存性を生み出すために味や食感が改良されているのです。これにより、消費者は無意識のうちに商品を繰り返し購入してしまいます。業界全体がこの循環を促進している現状を知ることが大切です。

中毒性のある食品は、食べるたびに脳に快楽を与え、その結果として再び欲しくなります。これは、ただの味の好みではなく、化学的な仕組みに基づくものであるため、抜け出すのが難しいのです。この事実を知ることで、私たちは自分の食生活を見直し、より健康に意識を向ける必要があることに気づくはずです。

実際の成功例:グルテンフリーの実践

グルテンフリーの実践は、生活の質や身体能力に大きな変化をもたらすことがあります。特に、トップアスリートであるノバク・ジョコビッチ選手の経験からもわかるように、食事の選択がパフォーマンスや健康に直接影響を与えることが示されています。ここでは、ジョコビッチ選手の実例を通して、グルテンフリー生活の効果について詳しく説明します。

ノバク・ジョコビッチ選手の体験談

ノバク・ジョコビッチ選手は、テニス界で世界ランキング1位を誇る選手ですが、彼も過去には体調不良に悩んでいました。試合中に息切れしやすく、集中力が続かない時期があったのです。原因不明の鼻詰まりやアレルギー症状も頻繁に発生し、パフォーマンスに大きな影響を与えていました。

彼は医師のアドバイスを受けて、グルテンを含む食品を食事から完全に排除しました。驚くべきことに、その後、体力が格段に向上し、試合中に息切れすることがほとんどなくなったそうです。ジョコビッチ選手の実家がピザ屋だったこともあり、これまで日常的に大量のグルテンを摂取していた背景を考えると、この変化は劇的でした。

グルテンをやめることで、体調が大幅に改善されただけでなく、集中力や持久力が大きく向上しました。彼のこの経験が、その後のテニスキャリアにおいて非常に重要なターニングポイントとなり、さらなる成績向上につながったのです。ジョコビッチ選手が語る「グルテンフリーの効果」は、まさに現実の証拠ですよね。

グルテンフリー生活がパフォーマンスに与えた影響

グルテンフリー生活がスポーツパフォーマンスに与える影響は、ジョコビッチ選手だけではありません。多くのアスリートが、グルテンを避けることで持久力や筋力が向上し、怪我の回復も早くなったと報告しています。食事による炎症が減少し、体全体の動きが軽くなるため、試合や練習において最高の状態を維持しやすくなるのです。

さらに、アレルギー症状や消化不良が改善されることで、日常生活においても心身ともにストレスが軽減されます。グルテンを抜いたことで、腸内環境が整い、栄養の吸収がスムーズになるため、エネルギーの持続時間が長くなります。これにより、より集中力が高まり、仕事やスポーツでのパフォーマンスも向上します。やはり、食生活を見直すことの重要性が伝わりますよね。

他の成功例と改善した健康効果

グルテンフリー生活は、スポーツ選手だけでなく一般の人々にも多くの健康効果をもたらしています。たとえば、アレルギーや肌トラブルを抱えていた人が、グルテンをやめたことで症状が緩和され、薬に頼らずに生活できるようになった例が数多く報告されています。また、慢性的な疲労感や頭痛に悩まされていた人々も、食事改善によって日常生活の質が向上したと感じています。

こうした事例を見ていると、グルテンフリーの食事がどれだけ多くの人に影響を与えているのかがわかります。パンやパスタを毎日食べている方も、3週間のチャレンジとしてグルテンフリー生活を試してみる価値は大いにありますよ。最初は難しいかもしれませんが、その効果を実感したとき、きっと続けたくなるはずです。

パンと牛乳をやめることで得られる健康効果

今回の記事では、パンと牛乳をやめることで得られる健康改善の効果について解説しました。この記事のポイントをまとめました、最後におさらいしましょう。

  • パンと牛乳が体に与える影響を理解する
  • グルテンやカゼインの影響を減らす生活習慣
  • 健康改善のための食事の見直し

パンと牛乳をやめることで、腸の健康や全身の炎症を抑える効果が期待できます。特に体調不良に悩んでいる方には、食事の見直しが有効です。食生活を改善することで、より健康的なライフスタイルを手に入れてください。この本を読んで、実際に生活改善に取り組んでみましょう。


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