本の基本情報
著者プロフィール
梯谷幸司
心理技術アドバイザー/メンタルトレーナー。トランスフォームマネジメント株式会社代表取締役。米国NLP協会Art of NLPトレーナー。人間心理、言語心理学、催眠療法、NLP(神経言語プログラミング)など、これまで世界的な専門家に師事。30年以上の歳月をかけ、科学的手法に基づいた独自の成功理論「梯谷メソッド」を確立。「言葉と心理技術」を駆使し、「脳の動かし方」を変化させる方法で、クライアントが抱える身体とメンタル面の悩みを改善することに成功。このほかにも、クライアントの抱えるトラウマやマイナスの思い込みを特定し、潜在意識にアプローチして「本当の自分」を取り戻し、本来のポテンシャルを開花、ブレイクスルーさせるセルフイメージの変革に成功している。夫婦問題に悩む人からうつ病の患者、経営者、アスリートに至るまで、これまでのべ7万人を導いてきた。コンサルティングやワークショップを精力的に開催。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784479761600
本書の要点
- 潜在意識を活用する重要性:目標達成を後回しにせず、今行動を始めると潜在意識が目的達成に向けて力を発揮し、本来の力を引き出す。
- 未来の成功をイメージする力:未来に楽しみをセットすることで、現在のモチベーションを高め、ポジティブな行動を促す。
- ネガティブ感情を直視する意義:ネガティブな感情は自己理解の入り口であり、これを深掘りすることで自分の本当の目的や価値観を明確にできる。
- 自分基準の重要性:他者の期待や社会的な基準ではなく、自分の内なる欲求に従って行動することで、より満足感の高い人生を実現できる。
- 「できる・できない」から「やりたい・やりたくない」への転換:成功の可能性に依存せず、やりたいことに挑戦する姿勢が潜在意識を活性化させ、人生の充実感を高める。
自分のままで突き抜ける人生を作る方法
人生を思い通りに変えるには、潜在意識の力を最大限に活用することが重要です。この本では、潜在意識を味方にする具体的な方法が紹介されています。具体例を交えた実践的な内容が多く、行動を起こす際の重要なポイントを学べますよ。以下にそのエッセンスを解説していきます。
潜在意識を使いこなす秘訣
潜在意識は、あなたが「本気」だと感じたときに最も大きな力を発揮します。本書では、行動の優先順位が潜在意識の働きに影響を与えることが強調されています。たとえば、カフェを開きたいと思っている二人がいたとします。一人は「500万円貯まったら開店する」と考え、もう一人は「カフェを開くために500万円を貯めている」と考える。
この違いは一見小さく思えますが、脳の働きに大きな差を生みます。「条件が揃うまで待つ」発想では、潜在意識は「本気ではない」と判断します。一方で「行動ありき」の発想なら、脳は目標達成のための手段を探し始めるのです。これにより、チャンスを引き寄せたり、必要な人脈を見つけたりと、現実が大きく動き始めますよ。
目的が行動に与える影響
行動する理由が明確であればあるほど、脳はその目的に沿って働きます。本書で紹介されている例では、カフェ開店のための資金集めに「必要だから貯める」という意識が潜在意識を刺激することがわかります。この違いが目標達成のスピードを決定づけるのです。
あなたも、自分が本当に実現したいことをイメージしてみてください。そして、それに向けた最初の一歩を踏み出しましょう。「待つ」のではなく「進む」ことで、潜在意識はあなたを応援してくれます。
貯金と行動、どちらが大事か
よく聞かれる質問ですが、答えは明確です。行動です。本書では、待つ姿勢ではなく、先に進む姿勢が成果を生むと示されています。500万円を貯めてから始めるという条件設定は、潜在意識に「今は動く必要がない」と判断させる要因になります。しかし、「必要だから稼ぐ」という意識なら、脳は「どうすれば実現できるか」を考え始めるのです。
この考え方は、ビジネスや日常生活でも応用できます。何かを成し遂げたいなら、準備が整うのを待つのではなく、行動することで未来を切り開いていきましょう。それが潜在意識を最大限に活用する鍵なのです。
楽しい未来をイメージする重要性
未来に楽しい予定があると、現在のモチベーションが自然と高まります。本書では、この心の仕組みを活用して日常を楽しく過ごす方法が詳しく解説されています。以下のポイントを押さえることで、あなたの未来がより明るくなるはずですよ。
未来が今に与えるポジティブな影響
未来に楽しい出来事を期待すると、現在の気分や行動に良い影響を与えるのはご存知ですか?たとえば、仕事の後に大好きなアーティストのライブが待っているとしたらどうでしょう。仕事中でも自然とモチベーションが高まり、効率的に作業を進めることができるはずです。
本書では、逆に未来が嫌な予定で満たされていると、今の気分も重くなると解説されています。これは、私たちが無意識のうちに未来の状況を想像し、それが現在の感情に影響を及ぼすからです。
楽しい未来を想像することは、ポジティブな行動を引き出す大きなカギとなります。小さなことで構いません。明日の朝食が好きなメニューだと思うだけでも気持ちは軽くなりますよ。
楽しい予定の重要性と心理的効果
楽しい予定は、単に気分を上げるだけではなく、日常のエネルギー源にもなります。本書では、楽しい未来をセットすることが脳に与える影響を、実験データを元に説明しています。ポジティブな期待はドーパミンの分泌を促し、やる気や幸福感を高める効果があります。
例えば、忙しい日々の中で「来週は温泉旅行に行ける」と思うだけでも、日常のストレスが軽減されます。心が前向きになり、今を乗り越える力が湧いてくるのです。未来に目標や楽しみを設定して、自分を励ましてみてください。
ヨーグルト実験でわかる脳の性質
本書で紹介されている実験には、未来の楽しみが脳に与える影響が分かりやすく示されています。ヨーグルトのカップを目の前に置き、食べる過程で脳が最も喜ぶ瞬間を測定したものです。驚くことに、脳が最も活発になったのは「蓋を開ける瞬間」でした。
これは、どんな味かを想像しながら蓋を開けるとき、脳が期待と喜びで満たされるからです。つまり、未来の楽しみを思い描くだけで脳が先に喜びを感じ、ポジティブなエネルギーを作り出します。この仕組みを日常で活用することで、毎日をより楽しくするヒントが得られるはずです。
ネガティブ感情の活用で自分を知る
ネガティブな感情は避けるべきものだと思いがちですが、本書ではこれを自分を知るための「入り口」として活用する重要性を説いています。ネガティブな感情が生じる理由を探ることで、自分の本当の望みや目標に気づけるのです。以下に具体的な活用法を紹介します。
ネガティブ感情に隠れた目的を知る
ネガティブな感情は、実はあなたの中にある本音や願いを示していることが多いです。たとえば、友達に「その夢は現実的じゃない」と言われたとき、あなたが怒りを感じたとします。その怒りは、単なる反発心ではありません。その裏には、「自分の夢を否定されたくない」「夢を実現したい」という強い思いが隠れていることがよくあります。
こうした感情を無視せず、なぜ怒りが湧いたのかをじっくり考えてみてください。すると、自分がどれだけその夢を大切にしているかがわかり、次に進むための原動力になりますよ。
怒りをヒントに夢を再発見する方法
怒りの感情は、夢や目標を明確にするための重要な手がかりになります。本書では、ギタリストを目指している人物が友人に夢を否定され、そこから生まれた怒りをきっかけに「自分は音楽で人を幸せにしたい」と気づく具体例が紹介されています。このように、怒りをただの不快な感情と捉えるのではなく、その背後にある願望や価値観を見つける機会に変えることができるのです。
怒りが生まれた場面を思い返し、「なぜこの感情が湧いたのか?」と問いかけてみてください。そして、それが示している自分の本当の望みを発見しましょう。
自分の本音と対話するプロセス
ネガティブな感情は、自己対話のきっかけを与えてくれます。その感情が「どこから来たのか」「何を伝えようとしているのか」を冷静に考えることで、自分の価値観や本質に気づくことができます。
たとえば、不安や劣等感が湧いたとき、それを「どうにかして消す」ことに集中するのではなく、「なぜ自分はそう感じたのか?」を掘り下げてみましょう。その結果、自分が持つ無意識の基準や思い込みを解きほぐすヒントが得られるかもしれません。このプロセスを繰り返すことで、自己理解が深まり、本来の自分に近づくことができるのです。
自分基準で生きる選択の大切さ
自分の人生をより良い方向に変えたいなら、他人の基準ではなく自分の基準で生きることが重要です。本書では、自分基準で行動する力を養うための具体的な方法が紹介されています。以下の内容で、自分らしい人生を実現するヒントを解説します。
他人の影響を受けない生き方
現代社会では、多くの人が周囲の期待や流行に流されがちです。本書では、「みんながそうしているから」という理由だけで行動することの危険性を指摘しています。たとえば、コロナ禍での買い占め騒動では、多くの人が他人の行動に左右され、本当に必要かどうかを考えずに物を買い込むケースが見られました。
他人の基準に従っていると、自分の行動が周囲に振り回される感覚に陥りやすくなります。この状態から抜け出すには、「自分は何を望んでいるのか?」と問いかける時間を持つことが大切です。自分にとって必要なものを選び、自分らしく生きることが目標達成につながりますよ。
自分の欲求を知るステップ
自分基準で動くためには、自分の本当の欲求を理解する必要があります。本書では、「欲しいもの」や「やりたいこと」をリスト化することが勧められています。幼少期に好きだったこと、最近興味を持ったことなど、心が動いた瞬間を振り返るとヒントが見つかりますよ。
また、自分基準の判断を身につけるために、決断のたびに「自分の本心が納得しているか」を確認する習慣をつけるのも有効です。このプロセスを繰り返すことで、他人に振り回されず、自分の軸を保てるようになります。
成功者の基準を学ぶポイント
成功者の多くは、自分基準で行動しているといわれます。本書で取り上げられたマーク・ザッカーバーグのエピソードでは、「みんなが持っているからゲームが欲しい」という理由では親に却下され、「強くなりたいからフェンシングをしたい」という願いには道具一式を買い揃えてもらったという話が紹介されています。
このエピソードが示すように、自分が本当にやりたいことにフォーカスする環境は大切です。他人基準ではなく自分基準を育む家庭環境や教育が、後の成功につながることを物語っています。日常生活でも「本当にやりたいことは何か?」を常に考え、自分の人生に責任を持ちましょう。
親離れと自己肯定感の関係
親との関係は、子どもが他人基準で動く癖をつけるきっかけになりがちです。本書では、親からの期待や評価に縛られた状態から抜け出すことの重要性を説いています。この変化が自己肯定感を高め、自分基準での行動につながるのです。以下にその具体的なアプローチを解説します。
親の期待から自由になる方法
子どもは自然と親の期待に応えようと行動しがちです。「良い成績をとりなさい」「安定した職業に就きなさい」といった言葉が、知らず知らずのうちに人生の指針となるケースは多いですよね。しかし、本書では、この親からの期待が成長後も続くことで、社会に出てからも上司や恋人に同じ役割を求めてしまう危険性を指摘しています。
このような悪循環を断ち切るためには、親の期待と自分の望みを分けて考えることが大切です。「自分が本当にやりたいことは何か?」をじっくり考え、親の価値観から独立する覚悟を持つことで、自己肯定感を高める第一歩を踏み出せますよ。
他者の評価に縛られない考え方
親の期待に応えようとする行動は、大人になってからも他者の評価に縛られる原因となります。本書では、「認められなければ価値がない」という思い込みが、自己評価を下げる要因になると指摘しています。
この状態を変えるには、自分が他人の期待に応えている場面を意識し、その行動が本当に自分の喜びにつながっているかを見直す必要があります。もしも「他人を喜ばせるため」だけの行動であれば、一度立ち止まって自分の気持ちを優先してみましょう。その積み重ねが、自分の価値を再認識する大きな助けとなります。
自己価値を再発見するステップ
自己肯定感を高めるには、自分の価値を再認識することが不可欠です。本書では、親の期待に応えるのをやめ、自分基準で行動することの大切さが繰り返し強調されています。たとえば、「安定を重視した職業を選んだのは本当に自分の意思だったのか?」といった問いを投げかけ、自分の中にある本当の声を探るのです。
また、小さな成功体験を積み重ねることで、「自分はこれを成し遂げられる」という感覚を育てていけます。自己価値を再発見するプロセスは簡単ではありませんが、一歩一歩進むことで必ず成果が見えてきますよ。
毎日を喜びと達成感で満たすコツ
毎日の行動を「義務」から「欲求」へと切り替えるだけで、日常は驚くほど充実します。本書では、義務感に押しつぶされず、自然と行動に喜びを見出すためのアプローチが詳しく解説されています。以下のポイントを参考に、達成感あふれる毎日を手に入れましょう。
義務感を欲求に変える方法
日常の行動を振り返ったとき、「~しなければ」という義務感で動いている瞬間が多くありませんか?本書では、その意識を「~したい」という欲求に切り替えることが提案されています。
たとえば、毎朝の歯磨きも、「虫歯にならないため」という義務ではなく、「新しい一日を気持ちよく始めるため」と意識を変えてみてください。脳は、義務感よりも欲求による行動に反応しやすく、ポジティブなエネルギーを生み出します。毎日のルーティンに欲求を絡めることで、行動そのものが楽しく感じられるようになりますよ。
行動に目的を持たせる重要性
目的を持たずにこなす作業は、ただ疲れるだけで満足感を得るのが難しいものです。本書では、どんな小さな行動にも目的を結びつけることが推奨されています。
たとえば、掃除をするなら「家族が快適に過ごせる環境を作るため」、仕事をするなら「スキルアップして理想の未来に近づくため」と考えてみてください。行動に目的を与えることで、やりがいや達成感を感じやすくなり、結果として効率も上がります。
小さな達成感を積み重ねる秘訣
大きな目標を設定しても、すぐに結果が出ないと挫折しがちです。本書では、小さな達成感を積み重ねることが成功への鍵だと述べられています。一日一つでも「できた」という感覚を積み上げていくことで、自己肯定感が高まります。
たとえば、「今日中に10分間の読書をする」「寝る前に翌日のスケジュールを確認する」など、短時間で実行できるタスクをリスト化してみてください。そのタスクを一つずつクリアしていくと、自分の成長や達成感を実感できますよ。この習慣を続けることで、どんな目標も達成しやすくなるはずです。
できる・できないではなくやりたい・やりたくない
本書では、「できるかどうか」という考え方をやめ、「やりたいかどうか」に視点を変える重要性が語られています。結果を先に考えると行動の幅が狭まりますが、「やりたい」から始める姿勢は新たな可能性を広げます。この転換を実践するための具体的な方法を以下でご紹介します。
言葉が脳に与える影響
「できるかできないか」を基準に考えると、脳は「失敗する可能性」を先に考えてしまいます。本書では、この言葉が行動を制限する理由を解説しています。たとえば、「新しい仕事に挑戦する」という状況を想像してみてください。「自分にはできないかもしれない」と考えるだけで、脳はその仕事に必要なスキルを探すのを止めてしまいます。
これに対して、「やりたい」と表現を変えるだけで脳の動きが活性化します。ポジティブな言葉は、可能性を探る力を引き出すきっかけになるのです。日常の言葉選びを見直すだけで、行動が前向きになり、結果も良い方向に変わるのを実感できるはずですよ。
本気の行動が変える結果
脳は「本気」で行動を始めたときに最も強力な働きを見せます。本書の具体例では、「できる・できない」を基準に決断した人よりも、「やりたい」から行動を始めた人がより多くの成果を上げたと説明されています。
例えば、新しいスキルを学ぶ際に、「自分には向いていない」と考えてしまうと、それ以上の挑戦が難しくなります。一方、「この分野で成功したい」と強く願うことで、学びの速度や質が向上し、自然と結果がついてくるのです。本気で行動を始めたときの脳のパフォーマンスを信じてみてください。
失敗から学び次につなげる方法
失敗を恐れて行動しないよりも、挑戦して学ぶ姿勢が未来を切り開きます。本書では、失敗を経験として受け入れる大切さが強調されています。うまくいかなかった理由を考えることで、次の行動をより効果的に進めることが可能です。
過去に挑戦して失敗したことを振り返り、それが何を教えてくれたか考えてみましょう。失敗は、自分の弱点を知るチャンスでもあり、次に成功するための基盤になります。こうしたマインドセットを持つことで、新しい挑戦にも前向きになれるはずです。あなたの未来に向けて、失敗を次への足がかりに変えてみませんか?
自分のままで人生を変える秘訣を学ぶ
この記事では「自分のままで突き抜ける無意識の法則」を通して、潜在意識を活用し、ネガティブな感情を力に変え、自分基準で生きる具体的な方法について解説しました。この記事のポイントをまとめました。最後におさらいしましょう。
- 潜在意識を活用して目標を実現する
- ネガティブ感情を自己理解の入り口に変える
- 自分基準で未来を切り開く
自分らしく生きるためには、日々の行動を見直し、義務感ではなく欲求に基づく選択をすることが鍵です。この記事をきっかけに、小さな行動から始めてみませんか。この本には、人生を前向きに変える多くのヒントが詰まっています。ぜひ手に取って新しい可能性を広げてみてください。
ブログランキングに参加しています。バナークリックで応援をお願いします!